【1】なぜ怖い?動脈硬化の「基礎」知識を深堀り
♦ 動脈硬化とは?
動脈硬化とは、動脈の壁が厚くなり弾力性が失われ血管が固くなってもろくなる状態のことをいいます。
普段は動脈がしなやかで弾力性があり、心臓から送り出される血液の圧力変化に合わせて柔軟に拡張・収縮することで、全身にスムーズに血液を供給していきます。しかし、様々な原因によって動脈の弾力性が失われ、血管の壁が厚くなり、硬くなったりすると、動脈硬化と呼ばれる状態になります。
♦ 動脈硬化の主な3つのタイプ
1ー1 プラークの蓄積による動脈内の疾患
動脈硬化の一種で、太い動脈に起こる一種です。血管の内側にコレステロールや脂質などドロドロした塊(プラーク)がたまり、血管が厚く硬くなり、内臓が狭くなることで血流が悪くなる状態をいいます。
1-2 症状
アテローム動脈硬化には自覚症状がほとんどなく、進行するとプラークが大きくなって血管が狭くなり血栓ができると、胸の痛み・動悸・息苦しさ・頭痛・めまい・手足のしびれ・ろれつが回らない・立ちくらみ・足の冷え、しびれ・などが挙げられます。
1-3 原因
血管に過剰な圧力がかかり、血管の壁が傷つきやすくなったり、脂質異常症、糖尿病、肥満、運動不足、加齢、遺伝、ストレスなどの原因で、動脈の細胞LDLとなります。これらを排除しようとマクロファージが酸化LDLを取り込み、破壊することでプラークが形成されます。
2-1 脳や腎臓、目の網膜などにある非常に細かい動脈が厚くなる疾患
全身のあらゆる部位にある動脈が、加齢や様々な原因によって硬く、厚く、弾力性を失う疾病です。動脈は心臓から全身に酸素や栄養を運ぶ重要な血管であり、動脈硬化が進行すると、その機能が低下し、様々な臓器に悪影響を及ぼします。
2-2 症状
腎臓機能の低下により、体内に老廃物が溜まりやすくなり、腎臓への血流が悪くなることで高血圧が進行します。また、体内の水分調整が上手くいかなくなり、むくみが生じることがあります。手足のしびれ、麻痺、頭痛、意識障害、言語障害、などがおこり、無症状のまま認知機能の低下に繋がることもあります。
2-3 原因
高血圧によって血管に継続的に強い圧力化がかかり、細胞が損傷し血管の影が厚くなり硬くなります。
長時間にわたる高血糖状態が血管の細胞にダメージを与え、動脈硬化を引き起こしやすくします。他に、加齢・脂質異常症・喫煙・生活習慣の乱れの原因が総合的に作用し合併症に繋がります。
3-1 動脈の中膜にカルシュウムが沈着し、硬くなる疾患
血管は内側から「内膜」・「中膜」・「内膜」の3つの層で構成されており、「中膜」は平滑筋や弾性線維が多く含まれ、血管の伸縮性や弾力性を保つ重要な役割を保っています。この「中膜」にカルシウムが沈着し石灰化するため、血管が柔軟性を失い、硬くなります。
3-2 症状
動脈の中核にカルシウムが沈着して硬くなる疾患は、その進行度合いや石灰化が生じる血管の部位によってさまざまな症状が現れます。
血管が硬くなることで、心臓が血液を送り出す際の負担が増し血圧が高くなる傾向があります。血管が硬くなるだけでなくコレステロールなどが血管の内側に溜まってコブを形成し、血管の通り道を狭くします。これにより、本来スムーズに流れるべき血液の流れが滞り、身体の各臓器や組織に必要な酸素や栄養が届かなくなり「血流障害」が起こり様々な症状が現れます。
【2】 動脈硬化を発症・進行させる原因
● 動脈硬化の直接的な原因は、血管の中にプラークと呼ばれるコブのようなものができることです。
● 間接的な原因には、肥満、高血圧、高脂血症、糖尿病、喫煙、運動不足、ストレスなどが挙げられます。
動脈硬化は、前代社会において深刻な健康問題となおりますが、その発症や進行にはいくつかの原因が絡み合っています。肥満は、体内の炎症を促進し、血管への負担を大きくし動脈硬化のリスクを高めます。また、高血圧は血管の壁に持続的に圧をかけ、その柔軟性を失わせることで動脈硬化を加速させます。加えて、高脂血症、特に悪玉コレステロールの増加は、血管内に石灰化した異物が原因となり、これが血管を狭め硬くなります。糖尿病もまた、高血糖状態が血管を損傷し、動脈硬化の進行を早めることを知られています。さらに、喫煙は、血管の内側を直接的なダメージを与え、血栓を形成しやすくすることで、動脈硬化を悪化させます。そして運動不足やストレスといった生活習慣も、これらの要因と複雑に絡み合い動脈硬化の発症・進行に深く絡み合っています。運動不足は肥満や高血圧を招きやすく、慢性的なストレスはホルモンバランスを乱し、血管に悪影響を及ぼす可能性があります。これらの原因が、単独で作用するだけでなく、互いに影響し合いながら動脈硬化を進行させるため、対策が必要です。
♦ 放置するとどうなる?―重篤な「合併症」の危険性
★ ひそかに進行し、様々な病気を起こす怖い動脈硬化!
動脈硬化による病気には、脳卒中(脳梗塞、脳出血)、心臓病(狭心症、心筋梗塞、心不全)、末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)、腎臓病(腎硬化症、腎不全)などがあります。
1. 脳卒中(脳の血管に突然突然起こる病気)
脳が傷つくと、体にはっきりした変化がみられます。手足が思うように動かせなくなったり、感覚が鈍くなったりすることは、よく見られる合併症です。また、うまく会話することが難しくなったり、人の言葉を理解することが難しくなったりすることがあります。これは、言葉を発するため筋肉の動きがスムーズでなくなったり、言葉を理解する脳の部分が影響する為です。さらに、物事を記憶することが困難になったり、集中力が続かなくなったりすることも、合併症として起こります。脳卒中の後体が動きにくくなることや飲み込みの力が弱ることで肺炎になることもあります。また、長時間ベッドで過ごしていると、足の血管に血の塊ができやすくなり、その塊が肺に達し呼吸困難になります。
そして、脳卒中が1度起こると再び同じような発作が起こります。再発も最も警戒すべき合併症で、日ごろの生活習慣を見直しすることが非常に大切です。
これらの合併症は、脳卒中から回復した後も、その人の日常生活に大きく影響します。そのため、できるだけ早く合併症に気づき、体を動かす訓練をすることが非常に大切です。
2. 心臓病
心臓は全身に血液を送り出すポンプのような役割をしていますが、心臓自身も多く血管に囲まれていて、常に新鮮な血液と酸素を必要としています。もし動脈硬化が心臓に栄養を送る冠動脈で起こると様々な心臓の病気を引き起こす合併症が生じます。
動脈硬化によって心臓の血管が狭くなると、心臓の筋肉に十分な血液が届かなくなります。この状態は「心筋症」という合併症として現れ、運動したりストレスを感じたりしたときに、胸が締め付けられるような痛みを感じることがあります。
血液が完全に詰まってしまうと、その先の心臓の筋肉に全く血液が届かなくなり、心臓の筋肉の1部が壊死してしまいます。これが「心筋梗塞」という、命に関わる非常に危険な合併症です。
動脈硬化が進行して心臓に負担がかかり続けると、心臓の機能が次第に衰えて、全身に十分な血液を送る事が出来なくなる「心不全」という合併症につながることがあります。
生活習慣の改善や動脈硬化の進行を遅らせ、心臓病の合併症を防ぐことが大切です。
3. 末梢動脈疾患
「末梢動脈硬化疾患」や、その中でも特に足の血液が詰まりやすくなる「閉鎖性動脈硬化症」と呼ばれる病気は足の血のめぐりが悪くなることでさまざまな病気は、足の血の巡りが悪くなることで様々な症状が出てきます。
歩いている時にふくらはぎや太ももが痛くなることです。少し歩くと痛みがでて、立ち止まって休むと痛みが和らぎます。しかし、また歩き出すと、足の同じ場所に痛みが生じます。これは、足の筋肉が動くためたくさんの血液を必要とするのに、血液が硬く細くなっている関係で十分な血液が届けられないために起こる現象です。
症状が悪化すると、足先が冷たく感じたり、しびれたりすることがあります。「閉鎖性動脈硬化症」が進行すると、歩いていない時でも足が痛むようになります。特に夜間、布団に入って寝ている時に足の痛みで目が覚めることがあります。これは、じっとしていても足の組織に十分な酸素や栄養が行き渡らなくなり、常に痛みを感じるようになるためです。
4. 腎臓病
体の中の官が硬くなってしまう病気で、特に大切な腎臓は大きな負担をかけることがあります。
この臓器の役割を果たす臓器には、体中の血液から老廃物や余分な水分を取り除き、きれいな血液を全身に送り返すというとても重要な働きがあります。しかし、体の中の官が硬くなってしまうと、腎臓へ送られる血液の流れが悪くなり、十分な栄養と酸素が行き渡らなくなってしまいます。このような状態が続くと、腎臓自体が少しずつ硬くなり機能が低下してしまいます。これを「腎硬化症」と呼びます。
「腎硬化症」が進んで、腎臓の機能が著しく低下し、体から老廃物十分に排出できなくなると不調が出てきます。これが「腎不全」といいます。体の中の官が硬くなり腎臓の不調は、お互いに悪い影響を与え悪循環になってしまいます。
5. その他
● 大動脈瘤:大動脈が膨らみ、破裂する危険がある病気です。
● 大動脈解離:大動脈の壁が裂けて出血する病気です。
【3】 早期発見が鍵!
動脈硬化の「症状」と「検査」方法
1. 症状・・・動脈が硬くなったことを自分で気づくことはほぼ不可能なので動脈硬化は無症状から始まって徐々に悪化していきます。
2. 無症状の次に起きるのは、頭痛、めまい、耳鳴り、疲労感、動 悸、足の痛み、足の冷えなどです。
これらの症状は動脈が硬くなって血流が悪化することなどで生じます。
3.恐いのはそのあとの合併症
動脈硬化では血管の内側にプラークという堆積物が形成され、血流が悪化して、心臓への負担を増やします。
また、プラークがはがれ落ちて、血管が詰まると酸素と栄養が届かないので細胞が死んでしまいます。
こうした異常や支障によって発症するのが合併症で、これは時に命に関わります。
「脳梗塞」と「心筋梗塞」は、いずれも血管が詰まることで臓器に障害が起きる病気です。これらは「閉鎖性動脈硬化症」と深く関連しています。動脈硬化が進むと血管の内壁にコレステロールなどがたまり硬くなったりします。その結果、血栓ができやすくなり、脳の血管が詰まることで「脳梗塞」、心臓の血管が詰まれば「心筋梗塞」となるのです。
2検査方法として、動脈硬化の検査は、血管の形や機能を調べる2つ方法があります。血管の形を調べるには、頸動脈超音波(エコー検査)や、CT・MRI検査などがあります。血管の機能を調べるのは、血圧脈波検査や血管しなやか検査などがあります。
【4】 動脈硬化の予防法
動脈硬化の予防には、バランスのとれた食事、適度な運動、禁煙、ストレスの軽減が重要です。
健康な血管を保つためには、食事の見直しを行い、動物性脂肪の摂取を控え、魚介類や大豆製品を積極的に摂りましょう。野菜や果物をたくさん摂り、ビタミンC、Eなど抗酸化物質を補給しましょう。
適切な運動を行い、ウォーキングや速歩など有酸素運動が効果的で、毎日30分以上行うことで、動脈硬化のリスクを軽減できます。
喫煙は、タバコに含まれるにニコチンや一酸化炭素などの有害物質が血管に悪影響を及ぼし、動脈硬化をひき起こしたり、進行を加速させたりします。禁煙外来を利用するなどとして禁煙に努めましょう。
動脈硬化とストレスは密接な関係があり、過剰なストレスは動脈硬化を進行させる危険因子となります。ストレスは血管壁の損傷を招き、また、血管を傷つけることも示唆されています。
♦ ストレスを軽減する対策
・運動・睡眠・リラックス・ 趣味・ 休息を十分とることが大事です。
血管を強くする「食事」のポイントと具体的な食材
血管を強くする食べ物
血管の健康をサポートするのが食事の柱となるのが、青魚です。青魚には、血管を強くする脂質であるDHA・EPAが豊富に含まれています。特にEPAには血中の中性脂肪を減らし、動脈硬化や血栓を予防する作用があります。
納豆には、納豆に含まれる「ナットウキナーゼ」は血栓を防ぎ、血液をサラサラにする効果があります。ビタミンB2が豊富に含まれているため、悪玉コレステロールを減らす効果も期待できます。野菜特にビタミンA、ビタミンC、ビタミンEの抗酸化力は強く、血管の硬化を予防します。
きのこ類には、きのこ類には、コレステロールや血糖値を抑える食物繊維が含まれています。また、塩分を排出する作用のあるカリウムも豊富です。
海藻類にはコレステロールの上昇を抑える食物繊維やカリウムが豊富に含まれています。
お茶にはお茶の渋みの成分であるカテキンは、脂肪の吸 収を抑制したり、血糖値を低下させる作用があります。さらにタンニンも強い抗酸化作用があり、血管の老化を防ぎ、柔軟性の維持に役立ちます。
塩分を控えて薄味を心がけましょう。
定期的な健康診断と検査の継続
動脈硬化を早期発見し、適切な対策を講じるためには、定期的な健康診断と検査が重要です。特に、血管年齢検査(PWV/ABI検査)や頸動脈エコー検査などを積極的に活用することで、動脈硬化のリスクを早期に把握できます。
【5】 動脈硬化に対する可視総合光線療法の効果
可視総合光線療法に含まれる可視線は皮膚深部まで温熱を伝え、血管を広げ、動脈校によって狭くなった血行を改善する作用があります。
脂質代謝を改善し、肝臓の働きを活発することで血中の余分なコレステロールを減少させます。
可視総合光線に含まれる可視線によってビタミンDが生成されます。このビタミンDによってコレステロールが消費されるため、血中の余分なコレステロールが減少されます。
整体院かがやきでは、整体の他に可視総合光線療法のメニューがあります。是非ご利用ください。
【6】 まとめ
動脈硬化はゆっくりと進行し、自覚症状が現れないので気づかないうちに進行していることがあります。早期発見、早期治療が重要です。健康診断を受け、動脈硬化の危険因子を把握して適切な対策を講じることが大切です。
【1】 なぜ怖い?動脈硬化の基礎「知識」を深堀り
【2】動脈硬化を発症・進行させる原因
【3】早期発見が鍵!
動脈硬化の「症状」と「検査」方法
【4】 動脈硬化の予防法
【5】 動脈硬化に対する可視総合光線療法の効果
【6】まとめ